R&B Song Book "You"〜Pt.9

関係ありませんが、東京マラソンに出られた方々。
お疲れ様です。羨ましいなぁ。。。指を銜えながらTV中継を観てました。
天候は今一つだけど、関係ないですよね。いいなぁ、いいなぁ〜。。。
しかし3時間前半でフィニッシュしても、凄い人ごみですね。
大きな人の固まりが東京を大移動する、そんな様にも映りました。
改めて今、日本が誇るマラソン大会ですよね。
来年こそは出たいものです。


さて気を取り直して。。。
ここでは"アナタ"をシンプルに託し歌った、数々のナンバーを紹介。


今回、紹介するのはTroy Johnson "It's You"

Troy Johnson 『Getting A Grip On Love』
いわゆるブルーアイド・ソウル。何気にモータウン出身なんですよね。
アルバムもコンスタントにリリースしています。
ヴォーカルを簡単に例えれば、ラルフ・トレスヴァントに近い感じもします。
甘い、ひたすら甘い響きは糖分多めですなぁ。この辺は好みが分かれるでしょうけど。
甘いというより、好青年の歌声ですよ。

若かりし頃のトロイ青年。
"It's You"はビルボードR&Bシングル・チャートでも最高65位と
数字で見ればヒットには程遠い結果に終わりました。
その後、彼はゴスペルへと転向。2005年までには5枚のアルバムを発表しています。


何と言ってもトロイ・ジョンソンを
"It's You"無くして語れません。ニュージャック・バラードとも形容され、
後々はライノのお馴染みコンピ『New Jack Ballads』にも収録されましたが、
ニュージャックとは違うかな、という気も。


"It's You"、このドラマティックで繊細なバラードは
この1曲だけでトロイ・ジョンソンの存在意義を高めてる気がします。
他のアルバムも悪くはないんですが、"It's You"の如く魔法仕掛けの様な
素晴らしいナンバーには出会えず終い。


この辺をトロイも理解しているのか定かではありませんが、今一度"It's You"を再現すべく
'05年に自身のレーベルを立ち上げてリリースしたアルバム『Troy Johnson』に
同名異曲の"It's You"を吹き込んでいます。

Troy Johnson

Troy Johnson

最新作のこのアルバムにはソングライトをトロイが、またジャム&ルイスの元で修行を積んだ
ボビー・ロス&イサイアのアヴィーラ兄弟がプロデュースを手掛けており、
繊細な語り口のアルバムに仕上がりました。


ニュー・レコーディングの"It's You"も優しいピアノに導かれる、
まさに夢見心地のバラードです。やや3分少々と、物足りないのがタマに傷か?


"It's You"だけで十分語られるトロイ・ジョンソン。
彼の残した軌跡は、自分のやりたい音楽への真摯な姿勢そのものではないでしょうか。
ヒットだけが全てじゃない、音楽の良さを教えてくれるアーティストの一人です。