R&B Song Book "You"〜Pt.5

只今、リストアップ中。いい曲なのに、忘れている曲もありそう。。。(汗
そんな"アナタ"をシンプルに託し歌った、数々のナンバーを紹介。


今回紹介するのはAngel Grant"Hey You"

Album

Album

ジャム&ルイスがパースペクティヴに続いて設立したレーベル、
フライトタイムから第1弾アーティストとしてデビューしたエンジェル・グラント。
リリースの'98年当時はオーガニックソウル、ネオソウル等、様々な呼び名が氾濫する程、
生演奏主体のソウルがシーンを彩る中でジャム&ルイスならではのフォーク・ファンクとも
名付けられたアプローチで清々しい作品集を作り上げました。


1曲毎のクオリティも素晴らしく、この辺はさすがと言わざるを得ませんが
自らのレーベルから輩出されるアーティストは如何せん、売れないんですね。。。
シーンとの歩調が合わないのもあるでしょうが、レコード会社からのバックアップも
足りなかったのでは、という見方もあります。


以前のパースペクティヴもサウンズ・オブ・ブラックネス、ミント・コンディション
素晴らしいアーティストを配していたにも関わらず、所属のA&Mレコーズから
"商業的無視"とリリース作品を批判され、十分なバックアップをもらえなかったと
パースペクティブを巡りジャム&ルイスA&Mで対立。
結果としてレーベルは消失してしまいます。


ジャム&ルイスは新たな出発として、ユニヴァーサル傘下に自らのプロダクション名を冠した
フライトタイムを設立。ただ・・・現時点では先述のエンジェル・グラント、ノディーシャの他は
『How Stella Got Her Groove Back(ステラが恋におちて)』のサントラをリリースしたのみ。
デビューする予定であったモリソン・スリック、ケヴィン・フォードも
その予定は立ち消えてしまうんですね。。。


本格派、本物志向のアーティストを世に送り出したいとする思い。
いい曲だからヒットするとは限らない、ヒットしなければ意味もない、
そんな世知辛いシーンに合わせたのか、フライトタイム第2弾アーティストとして
ティーンの女性シンガー、ノディーシャのアルバムをリリース。
但し、その内容はえらく"キャッチー"に仕上げてきます。
出来のいいデビュー・アルバムだったけど、正直な気持ちとしては違和感もありました。
言葉は悪いけど"媚を売ってしまったかな"という印象も拭えませんでした。


結果、日本では来日プロモーションも精力的に行い、そこそこヒットしましたが・・・
USを始め、トータルのセールスでは、今一つ伸び悩みました。


うーん、どうしてもジャム&ルイスとそのレーベルの話題になると
湿っぽくなるなぁ。。。商業的には確かにコケる事が多いけど、
内容だけは間違いなく充実してるし、文句の付け様がない訳で。。。


今年はまだ、彼等のプロデュース作品には出会えていないですね。
ジャム&ルイスが手掛ける、今年最初に聴けるアーティストは一体誰なのか?
もしや、The Time??