R&B Song Book "You"〜Pt.2
アナタをストレートに託した歌に、駄曲なし。
後々語り継がれる名曲。それこそ"アナタ"の世界。
今回紹介するのはキース・スウェット"For You(You Got Everything)"
- アーティスト: Keith Sweat
- 出版社/メーカー: Elektra / Wea
- 発売日: 1994/07/18
- メディア: CD
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キース・スウェットのアルバムの中でも、個人的にはベスト3に入ります。
フェイバリットは1st、2nd、そして4th。ジャケットがいいですよ。
自信過剰?な上目使い、不敵な笑みで見つめるキース。何故の自信か。
リリースされたのが'94年の夏。
当時は入院中で、1日朝夕の点滴の間はアーロン・ホール『The Trhth』と
このキース・スウェット『Get Up On It』を繰り返し聴きながら、
点滴の終りを待っていました。オーバーテーブルに置いたジャケットに
"誰コレ?なんかイヤ"、"この目つきがね・・・"と病棟スタッフには不評でした。。。(苦笑
さて『Get Up On It』を聴く度に思い出す−カット・クロース。
このアルバムは彼のレーベルKEIAからの女性3人組グループ、カット・クロースの
お披露目作品でもありました。リードシングル"How Do You Like It"ではバックヴォーカル、
艶かしいスロウ"Get Up On It"ではリードのアシーナ・ケイジがデュエットを努め、
そして今回紹介したスロウ"For You"でもアシーナの歌声がフィーチャリング。
この売り込み方は同じくKEIAから、一足先にデビューしたシルク以上。
尤も、シルクは男性ヴォーカルグループ隆盛の波に乗り"Freak Me"で全米1位を獲得。
以後、アルバムも順調にリリースを重ね、ヒットにも恵まれて
'90年代を代表する男性グループとして、その名をシーンに刻みました。
その反面、カット・クロースはクオリティの充実した内容ながら・・・
リード・シングル"I Like"はR&Bチャートでトップ10を記録しつつも、
続く"Lovely Thang"、"Surrender"と50位前後で足踏み。
'96年にキース・スウェットは"Twisted"、"Nobody"(5th『Keith Sweat』収録)で
キース自身最大のヒットを記録します。"Twisted"にはカット・クロースが、
また"Nobody"にはアシーナがそれぞれフューチャーされましたが。。。
最終的にカット・クロースはアルバム1枚でシーンから消えてしまう憂目に。
尤も、リードのアシーナはキース・スウェットの最新作『Just Me』でデュエットを
努めています。キースにとってアシーナは、デュエット・パートナーとして
自他共に認める存在と言えるでしょう。
そして"For You"
ロマンティックなタイトルナンバーも、歌えばセクシュアルに迫る。
キース・スウェットは何時だってそう。
改めて聴いても『Get Up On It』は、いい。
売れに売れた5thの陰に隠れてしまっている印象もあるけど、
彼のアルバムの中でもキース・スウェットらしい美学が詰まった作品だと思います。