グラン・トリノ。
クリント・イーストウッド監督・主演の映画です。
彼らしい、というか。
ハッピーエンド、予定調和の様なストーリーではないという事。
『ミスティック・リバー』、『ミリオンダラー・ベイビー』にも近いのではないでしょうか。
歳を重ね、円熟味を増したイーストウッドは
映画の中でも、これからの人生を生きる若者に何かを託す。
そういう人物像に自らを投影している気がします。
"自分もオールドスクールな(古い)人間だ"と語る場面すら、
自分を語っているかの様。
頑固一徹のウォルトは、イーストウッドの人生と同じく朝鮮戦争に召集されていました。
若い子を銃殺したトラウマを背負い込み、人生に幸せを見出せずに生きていた点でも
イーストウッド自身の経験に基く部分は果たしてあるのでしょうか。
何はともあれ、ずっしりとした見応えのある映画でした。