夏と言えば、この1曲。〜#16

今回はソウルフルなサックス奏者を紹介したいと思います。
"Hydra"、"Mr.Magic"、"Loran's Dance"等のサンプリング・ソースを
掘り下げる内に好きになったサックス・プレイヤー、それがグローヴァー・ワシントン,Jr.です・

Live at the Bijou

Live at the Bijou

Grover Washington,Jr. "Summer Song"
この"Summer Song"はライブ・アルバムで初めて聴いたものです。
アルバム自体、たまらなくカッコ良くて、ステージの緊張感もひしと感じられる
スリリングさが好きです。この"Summer Song"はヴォーカル・ナンバーですが
誰が歌ってるんでしょうね?ヴォーカルのクレジットが掲載されてないので、
気になる所ではあります。紹介はCDですが、所持してるのはLPでヴォーカルの
クレジットがないんですね。


因みにグローヴァーが吹き込んだサマー・ソングは他にも2曲あります。
その収録作品とタイトルのみ紹介します。

Strawberry Moon

Strawberry Moon

"Summer Nights"
Next Exit

Next Exit

"Summer Chill"


さて、グローヴァーの歴史をざっと振り返ると〜

グローヴァー・ワシントン,Jr.
1943年12月12日ニューヨーク州北部のバッファローで生まれ、
10歳の時にサックスに触れ、16歳でオハイオ州コロンバスへ移ると
ザ・フォア・クレフというバンド活動、また徴兵されて軍隊で2年過ごした後は
フィラデルフィアへ住処を移し、レコード店で働きながらジョニー・"ハモンド"・スミスの
グループで活動を続けていました。


彼のデビュー作は1971年の『Inner City Blues』

Inner City Blues (Reis) (Rstr) (Dig)

Inner City Blues (Reis) (Rstr) (Dig)

以後レーベルを渡り歩きながらも、第一線で活躍を続けたグローヴァーの
プレイには歌心を感じられるナンバーが多く、自分がグローヴァーに惹かれるのも
そんな"歌心"があるからこそ。


近作で印象深いのは1996年の『Soulful Strut』

Soulful Strut

Soulful Strut

かのマクスウェルがヴォーカルで参加したファンキーな"Play That Groove For Me"、
またピーボ・ブライソンのヒット・バラード"Can You Stop The Rain"のカバーも絶品です。


グローヴァー・ワシントン,Jr.はサックスの魅力を存分に教えてくれた
大好きなアーティストの一人です。
そんな彼も1999年12月17日、突然この世から去ってしまいます。
56歳のバースデイから1週間足らず、CBS TVの番組収録で演奏を終えて
楽屋に戻った所で心臓発作に見舞われたという事です。


グローヴァーが残したリーダー・アルバムは21枚。
彼の歌心あるプレイはこの世に息づいています。
まだまだ聴いた事のない作品もあり、ゆっくりと掘り下げたいと思います。