トランスフォーマーに見る、スタースクリーム。

個人的にシリーズを追っていて、興味深く観ていたのが
ディセプティコンのメガトロン、スタースクリームの上下関係。
自ら先陣を切って戦場、そして自分が倒すと言わんばかりに
オプティマスに立ち向かうメガトロンは、俺様リーダーの典型。


そしてスタースクリーム
トランスフォーマーの第1作目の話。
北極に墜落した自らの上司・メガトロンが冷凍保存されていた90年以上もの間、
探そうともせず?オールスパークを探す過程で上司の居場所(保存場所)を知り
ディセプティコンによりメガトロンは解凍・復活を果たします。


しかしメガトロンからすれば、ようやく復活を遂げたはずが、
挙句はオールスパークをサムとオートボットに先に持ち去られた事実を
スタースクリームから知らされ、メガトロンは彼に失望します。


 「またしてもしくじったな、スタースクリーム!」 


90年間という時間を返せ等、色々と言いたい事はあるでしょうが
この一言で済ませ、オールスパーク奪還に向けて
サムとオートボット軍団を必死に追い掛けます。
単純か、切り替えが素早いと言うか(笑)


閉じ込められたうっ憤を晴らすかの様に暴れまくる、血気盛んなメガトロンでしたが、
戦闘の末、オールスパークのエネルギーを身体に打ち込まれ息絶えてしまいます。
そんな上司を尻目にスタースクリームは去ってゆきます。


続いては第2作目のリベンジ編。
メガトロンは17000メートルの海底に沈められ、軍の監視の下
静かに朽ちて滅びる運命にありましたが、やはり"キューブの知識"を追う過程で
メガトロンの居場所を知り、ディセプティコンにより蘇ります。

再復活したメガトロンは真っ先に、師と仰ぐザ・フォールンの元へ。
出迎えるのはスタースクリーム


「メガトロン様、復活されて安心しました」


いそいそと出迎える部下の一言にさすがに頭に来たのか。


「私を虫ケラどもの星に置き去りにしたな」と迫るメガトロン。


するとスタースクリームは必死な言い訳をするのです。



「ザ・フォールン様の命令で新しい軍隊を生むためです。
あなたが不在の間だけ、指揮を執ったのです。」

これを聞いたメガトロンは激怒。


「おまえには失望した!」スタースクリームに膝蹴りを喰わせます。
まぁ、メガトロンに同情しますね。このスタースクリームという部下は真っ先にリスクを回避、ボスすら見殺しにするわ
保身術に長けているというか、処世術があり、ずる賢いと言う事ですね。
スタースクリームの話聞いてるだけで、イライラしますもん。


やはりキューブの知識がサムに有りと分かるや
先陣を切ってサムを襲い、やがてオプティマスとの対決に。
メガトロン含め3体でオプティマスを倒します。
(卑怯な上、これはショッキングでした。オプティマスがやられる等、想定外。)


オプティマスを倒したメガトロンは、またしても裏切られます。
スタースクリームがやってしまいます(笑)
ビルの屋上で合流した時のやり取り。


「うまくいったな」と語り掛けるメガトロンに
「ガキを見失いました」と報告するスタースクリーム


オートボットに妨害されて・・・」


「虫ケラ一匹さえ潰すことが出来ないのか?」


襟首を掴み、天井に叩き付け踏み付けます。
するとまたしてもスタースクリームの言い訳が・・・


「70億の中の1匹です」
「黙れ!」


我慢ならないメガトロンはスタースクリームを思いっきり踏みにじります。
対するスタースクリームのどうしようもない一言。


「どこにいるやら」


やがて「情け無用だ、身を隠すのはやめた!」と開き直るメガトロン。
この一言に、妙に感心してしまうのです。
これから征服しようとしている星に対して、こんな配慮をしていたのかと。
悪でありながら、メガトロンならではの武士道というのか。


リベンジ編はやがてザ・フォールンまで交えての交戦になり
フォールンは蘇ったオプティマスに倒されるのですが、
勿論、メガトロンがオプティマスに真っ向から一戦交えます。
師であるフォールンよりも先に出て行く、やはり血気盛んなメガトロンですが
腕をもぎられ、オプティマスの攻撃に防戦一方。
この間、スタースクリームの出番無し。


メガトロンはオプティマスの攻撃に耐えられず、その名を叫びます。
スタースクリーム!」
2体で傍からフォールンとオプティマスの戦いを見守りながら
フォールンの最期を見届ける羽目になります。
さすがのメガトロンも信じられないのか


「そんな、まさか・・・」


怯えるメガトロンにスタースクリームらしい助言。
「あなたは臆病者ではありません
ですが時には臆病者が生き延びる事もあるのです」
と。


フォローになっていない、スタースクリームの際どい一言。
恐らく隙あらば、メガトロンが倒れた暁にはディセプティコンの指揮を取ろうという下心さえ伺い知る事も出来るでしょう。
この2者を観ていると、俺様リーダーと虎の威を借りる狐の様に寄り添う部下。
勿論、"ダークサイド・ムーン"でも登場しています、としか今は言えません。