Best Of 2009 ♪ 〜 5枚目。

昨年も良い作品が多く世に出ました。
一気に紹介、ではなく新作、リイシュー盤を1枚ずつ合わせて
10作品を取り上げます。


今回は最近イチオシの女性シンガーの新作を紹介します。

R指定(初回限定低価格盤)

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リアーナ 『Rated R』
まずは、このイメチェンは賛否両論ありそうですね。
デビューからは、健康的なアイドルシンガー的な出で立ちでしたが
『Good Girl Gone Bad』('07)では"Umbrella"のモンスターヒットで
世界的なシンガーへ上り詰め、正にトップスターの仲間入りを果たします。
それが一変、この新作ジャケットでの変わり様。


その背景には、こんな出来事が。


2009年2月。
グラミー授賞式当日に、リアーナは当時の恋人クリス・ブラウンから
口論の末に受けた暴行により受傷、グラミーをキャンセルして緊急入院。


それから渦中の2人を追う報道は一方的にヒートアップ。
暴行跡が残る痛々しいリアーナの顔写真が流出したり、
特番が組まれたりしたそうです。


リアーナは暫く復帰出来ないんじゃないか!?
それが大方の見解だったでしょう。オレもそう思いました。
アルバムを出す度に確実にヴァージョンアップするリアーナが
カッコ良くて、個人的にもリアーナ熱が高まった矢先だったので
残念に思っていたんですが。。。


かのトラブルから半年も経たない内に、
ジェイ・Z"Run This Town"にフューチャーされ、シーン復帰を果たします。
そして11月には新作リリースまで漕ぎ着けたリアーナ。
何が彼女を目覚めさせたか、突き動かされるような創作意欲か、
このスピード復帰は驚きました。


アルバム内容は、殆ど前作を踏襲していません。
"Umbrella"からのブラッシュアップでもなく、
さらにダークに、さらにハードに生まれ変わった
リアーナの生身の姿が投影されてる様です。
マスコミから受けるストレスを乗り越える真っ只中で
製作しただけあるのか、歌詞の内容も挑発的。


自分がトレンドを変えるというコメントもあったみたいですが、
このダークな世界観はちょっと真似出来ないですよね。
加熱する報道の渦中で、強く自分を見繕った様にも感じられます。
そう考えると、リアーナがちょっと痛々しくも映ります。。。


サウンドは好みが分かれるのかな?
"HARD"は特にお気に入りです。
他にもキーボードリフの音色がスティールパンにも聞こえて
リビアンの彼女らしいナンバー"Rude Boy"も好きです。


アルバムを通して言えるのは、ひたすらダーク。
ジャケットの黒さ加減が物語っています。
欲を言えば、前作の"Hate That I Love You"の様な
カラッと明るいミディアムがあると嬉しかったけど、
この新作で打ち出したカラーには合いませんよね。
但し、このイメチェンは断然支持派ですよ。
リアーナが自ら打ち出した変貌には、
ブレの無い芯の強さを感じさせてくれますから。


最後に大好きなリアーナ"Umbrella"、"HARD"を紹介します。


Rihanna "Umbrella"
ライブヴァージョンです。観客が傘を!
分かります、分かりますよ・・・(笑



Rihanna "HARD"


リアーナ、いいねぇ。